生活保護の電話相談を受けて、「どこに相談したらいいかわからないから、とりあえずこちらに電話した。」という声を聞きました。金銭的な困窮はさほどなく、制度的には生活保護の対象とは言い切れないような内容もありました。生活保護に限らず、行政・福祉の制度やその窓口を知らないため、適切な利用ができていない方がいらっしゃると感じました。相談員として悩ましく感じたのは、「制度としてできること」と「本当に必要とされていること」がずれていることがある、ということです。生活保護だけではカバーできない問題を抱えている方も多く、制度上の説明だけでは、かえって相談者を突き放すように感じられてしまうこともあります。ですが、限られた時間内でできることとできないことの説明をし、納得していただくことが大事だと感じました。
また、とにかく生きているのが辛い、といった言葉が続いたり、なかなか現状を話せない方もいて、相談するのにも勇気がいるのだと感じました。
何に困っているのかを聴いていくと、根底には“誰にも頼れない不安”や“生きづらさ”が潜んでいることが多く、制度の支援を超えた、もっと個別で柔軟なサポートを必要としている人がいらっしゃるのだと思います。生活保護相談に寄せられる悩みは人それぞれで、これは日ごろの業務で相談に来られる方のお話にも通じます。おひとりおひとりの悩みに寄り添って可能なサポートをしできるように、日々の勉強を重ねていく必要があると再実感しました。。
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